〜IT強震計でみた建物の揺れ〜

1月13日千島列島東方(北西太平洋)M8.2の地震時の
地震研究所の 建物の揺れの再現(速報
(Java アニ メーション
2007/01/15  
東京大学地震研究所 鷹野  澄
応用地震計測 伊藤 貴盛
解説>
  2007年1月13日13時24分ころの千島列島東方(北西太平洋)M8.2で発生した地震による、地震研究所の3種類の建物の揺れを、IT強震計の 観測データからアニメーションで再現しました。

  今回の地震では、遠く離れた東京でも、非常に長くゆらゆらとし た揺れが 感じられました地震研究所のある文京区本郷の震度は0から1程度と予想されますが、IT強震計の観測記録からこの揺れを再 現してみると、 数分間もの長い間揺れが続いていることがわかりました。

  また、この長い揺れのときに、3種類の建物の揺れ方を比べてみると、近い地震の時とは異なった揺れ方をしていることがわかりました。

  例えば、昨年の8月31日の時の、それぞれの建物の揺れ方を、以下のホームページで見てください。
  (参考:・2006/08/31 17:18  35.6, 140.0  70km  東京湾 M4.8 の時の各建物の揺れ

  今回の地震の時の揺れ方は、このような近い地震の時の揺れ方とは大きく異なって見え ます。通常の場合上階ほど揺れが大きくなりますが、今回の地震の場合は、揺れはじめてしばらく数分間は、各建物のゆれ があま り違いがなく、1階から最上階まで同じような振幅で揺れている様子が見えます。しかし、揺 れはじめから約160秒ぐらい経過して突然 大きな揺れがはじまります。このときの各建物の揺れ方や揺れの大きさは、建物ごとに異なっています。

注意:今回の記録は速報版です。 IT強震計で変位量を求めるのに日頃使用している積分では、2秒より長い周期をカットしていますので、より長い周期の揺れがあっ ても今回の記録では見えて いません。おそらく、より長い周期の揺れもあるものと思われますので、それがうまく再現できた場合には、改訂版を公表する予定です。

  <以下をクリックして下さ い.> 注意:最初だけ、Javaの起動 に1〜2分かかります。

 全体で約8分間の記録ですの で、動き出したら画面の下にある>>+」ボタンを1度クリックして倍速にしてご覧ください。150秒ぐらいしたら「>>−」ボタンをクリックして通常の速度に戻してご覧下さ い。

注意: 建物の大きさに比べて揺れの大きさを1万倍以上拡大し て表示しています。
震 源 (気象庁 発表の速報震源)
震度
2007/01/13 13:28  46.1, 154.2  30km 北太平洋 M8.2   New 約8分 震 度0?
以下は、近い地 震の場合の揺れです(参考)

2006/08/31 17:18  35.6, 140.0  70km  東京湾 M4.8  震 度3
2006/06/20 06:47  35.8  140.1   66km  千葉県北西部 M4.6 震度2
2006/06/02 11:31  34.9  139.2  145km  伊豆半島東方沖 M4.2 震度1
(震度は気象庁発表の文京区本郷の震度)       
  スロー再生すると、それぞれの建物の揺れの違いがよく見えます

      [アニメーションの操作方法] 画面の下の以下のボタンを押す
         >>−  スロー再生    >>+ 高速再生   Start 最初 か ら再生


注:IT強震計の表示機能は、Java2アプレットを利用しています。表示できない場 合は、Windowsの場合は、 sun からJRE最新版をダウンロードしてインストール してください。MacOSXの場合は、標準で対応しています。

  <建 物とセンサー位置の概要>
SensorLocation

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