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広帯域地震波形データの利用

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地震研の改組に伴い,地震予知観測情報センター共用システム室,情報処理室は地震予知情報センター
として組み換えられ,地震研の中の1センターとして独立します.地震予知情報センターでは,今後,
当センターのプロジェクトの1つとしてポセイドンデータセンターのお世話を引き受けることになりま
した.現在,坪井誠司をヘッドにして体制を固めつつあります.また,プレポセイドンデータセンター
は,今年度よりプレをとってポセイドンデータセンターとなることになりました.今後ともよろしく
お願いします.
今後ポセイドンに対するデータのリクエスト,質問,苦情等は
       poseidon@eri.u-tokyo.ac.jp
宛にお願いします.
地震予知情報センターでは今後,利用可能なデータやサービスなどの情報を広く多くの方に知って
いただくため,ポセイドン関係の記事も含めてどんどんこのニュースレターにニュースを流していこう
と考えています.
今回は現在利用可能な広帯域波形データの利用方法を紹介します.

》広帯域地震波形データの利用《
諸大学,諸官庁の協力を得て現在,日本国内に約20もの広帯域地震観測点が展開されています.
現在利用できるデータは以下の通りです.
▼オンラインによる連続データ
現在,青葉山(AOB),八丈島(HCH),石垣島(ISG),上ノ国(KKJ),小笠原(OGS),白木(SHK),筑波(TSK)
の連続データがeriosシステムを使ってオンラインで使えます.eriosシステムでは,必要な時間の
データを切り出したり,その波形を見たり,sacに変換したりすることができます.現在のところ,
ディスクにあるデータ(約3カ月分)しかみることができませんが,今後はこれまでのデータすべて
をオンラインで見ることができるようにシステムアップするつもりです.今しばらくお待ち下さい.
また,遠野のデータについても,近い将来同様に提供頂けるという連絡を東北大学から頂いています.
参考までにそれぞれの観測点でのデータ収集状況は以下のとおりです.
観測点コード緯度経度備考
AOB38.2475N140.8471E1993.08.24-
HCH33.1167N139.8000E1992.02.01-
ISG24.3794N124.2347E1994.03.01-
KKJ41.7790N140.1760E1992.09.29-
OGS27.0507N142.2003E1992.06.26-
OKI26.5933N128.0967E1992.04.16-1993.01.
SHK34.5322N132.6775E1990.05.31-
TSK36.2108N140.1097E1989.09.18-

《利用方法》
この方法は暫定的な利用方法で,今後変更されることがあります.変更した場合は,地震学会ニュースレター
でもお知らせいたします.
1. まず自分のワークステーションで「xhost +」コマンドを入力.
2. taka(IPアドレス:130.69.195.5 )に直接ログインする.ログイン名はerios(暫定的な利用方法のため,
 パスワードは地震予知情報センター(鷹野:takano@eri.u-tokyo.ac.jp,坪井:tsuboi@eri.u-tokyo.ac.jp,
 山中:sanchu@eri.u-tokyo.ac.jp)までお問い合わせください).
3. ディスプレーをセットする.実際には
  setenv DISPLAY your-X-display:0
 と入力する.
4. eriosと入力すると,日時,時間,欲しいデータの観測点名を聞いてくるので,それに従って入力する.

▼オンラインによるイベントデータ
現在,taka上でIRISのgopherシステムが動いています.このシステムは地震発生後電話回線を使って世界中の
データを収集し,利用者に波形データを提供するシステムです.これについては地震学会ニュースレターVol.3 
No.6の54-56ページをご覧下さい.この記事が書かれた当時はmozu上でgopherシステムが動いていましたが,
現在はtaka(IPアドレス:130.69.195.5)に移植されています.ログイン名(gopher),パスワード(iris_guts)
などは変わっていません.
その後,科学技術庁防災科学技術センター,気象庁,東北大学,横浜市立大学の協力を得て,利用できる日本の
観測点の数が増えました.また,IRISの協力で日本だけでなく世界中の観測点のデータも集められています.
現在gopherで集められる観測点は以下の通りです.

 ★日本の観測点★
観測点コード緯度経度標高
aob38.248 N140.847 E80
chu35.626 N140.108 E20
hch33.117 N139.800 E100
hky35.234 N139.121 E150
isg24.379 N124.235 E27
jiz34.913 N138.997 E263
kkj41.779 N140.176 E70
ogs27.050 N142.200 E20
sgn35.505 N138.948 E800
shk34.532 N132.678 E285
smz34.987 N138.517 E0
tko35.657 N139.292 E180
tok35.687 N139.758 E21
tsk36.211 N140.110 E350
tym34.971 N139.848 E30
ycu35.331 N139.620 E10

 ★海外の観測点★
観測点コード緯度経度標高
afi13.909 S171.777 W706
anmo34.946 N106.457 W1740
aru56.430 N58.563 E250
ccm38.056 N91.245 W222
chto18.790 N98.977 E316
cmb38.035 N120.385 W719
col64.900 N147.793 W320
cor44.586 N123.303 W121
ctao20.088 S146.254 E357
esk55.317 N3.205 W242
ffc54.725 N101.978 W 
gumo13.588 N144.866 E14
hnr9.432 S159.950 E 
hrv42.507 N71.563 W180
nwao32.927 S117.237 E265
pab39.546 N4.348 W 
pas34.148 N118.172 W295
pmg9.409 S147.154 E
rar21.213 S159.773 W28
sjg18.109 N66.150 W0
snzo41.310 S174.705 E-12
tato24.975 N121.488 E53
tuc32.310 N110.780 W874

▼オフラインによる連続データ
ポセイドンでは,これまで諸大学の協力で日本だけでなく海外にも観測点を設置してきました.
現在設置されている観測点は,韓国(浦項:PHN),インドネシア(パラパト:PSI),フィリピン
(タガイタイ:TGY),ミクロネシア(ポナペ:PATS),南極(SYO)です.また,IRISとの協力観測点
としてはロシア(ユジノサハリンスク:YSS),IRISとGEOFONと共同でパプアニューギニア(ポート
モレスビー:PMG)に観測点を設置しています.さらにロシア(カメンスコエ)で現在観測点を設置の
準備が進められています.海外の観測点については電気,時計等のトラブルが多く,まだすべての
観測点で完全に連続なデータがとれているわけではありません.
現在,地震研で連続データを保管しているのは,パラパトとポートモレスビーの2点です.
その他の点は,設置された諸大学,諸機関に保存してあります.
観測点の位置は以下のとおりです.
観測点コード緯度経度収録期間備考
PHN36.03N129.36E1992.04.-(データは名大に集められている.)
PSI2.70N98.92E1991.10.- 
TGY14.10N120.93E1992.03.-(データは京大に集められている.)
PATS6.84N158.31E1993.06.-(データは名大に集められている.)
PMG9.41S147.15E1993.09.10.- 
YSS47.00N142.80E1993.06.02.- (データはIRISに集められている.)
SYO69.01S39.59E1990.04.-(データは極地研に集められている.)

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