津波高の予測 

 震央とマグニチュードを与えて、日本各地の津波高を予測するシステムです。

 阿部(1989)による簡便法を用いていますので、あくまで予測結果は目安です。注 意してほしいことは、決して気象庁が発表するものと同一ではないというこ とです。 また、実際の津波高は、海底地形や海岸地形、地震のメカニズムなどからさまざまな 影響を受けて、場所が少し違っただけでも大きく変わることにも注意してください。

出力結果で


震源情報を半角で入力してください。

入力例:
緯度 経度  マグニチュード
40.4139.17.7(日本海中部地震)
40.7143.67.9(十勝沖地震)
緯度:   経度:
気象庁マグニチュード :



★海底の地形によって津波が増幅されやすいところが知られていますが、現時点では 補正を施していません。
★太平洋側と日本海側に発生した浅い地震のみを対象としていますので、他の場所を 入力すると「震源が計算領域外です」が出ます。
★マグニチュードにはさまざまな種類がありますが、本システムでは気象庁マグニチュ ードを使用します。
★太平洋側と日本海側では予測式が違いますが、震央の位置によってどちらかを自動 的に選択します。

文献
 阿部勝征、地震と津波のマグニチュードに基づく津波高の予測、地震研究所彙報、 64、51-69、1989。
 阿部勝征、巨大地震 正しい知識と備え、読売新聞社、274 pp、1997。

 本システムは研究目的で開発されたものです。そのため、営業目的の利用を禁止し 、使用により生じた問題について提供者はいっさいその責任を負いません。また、 予告なしにプログラムを変更することがあります。



参考 ― 実測高と予測高の比較例 ―

 予測高が実測高にどの程度合っているかを過去事例で示しておきます.
ここではマグニチュードとして国際的なモーメントマグニチュードMwを使用して, 予測高を計算しています.掲げた事例は,今世紀に発生し,実測最大高が4mを超えた ものすべてです.全部で12例あります.
 平均高とは,海岸全域を20〜40km程度の範囲に区切って,その一つの区間内 でのすべての津波高を平均した値です.たとえば,1983年日本海中部地震津波では, 最大高を出した秋田県北部の海岸において,約40kmの区間内で2.3mから 13.8mまでの津波高が測定されています.ばらつきは相当に大きいように みえますが,過去の実例からみて特に大きいというほどではありません. その区間内には154個の測定値があり,それらの平均値は7.5mです.こ の7.5mがここでいう平均高です.また,各区間の平均高を比較して,最大 の値を最大平均高といいます.
 さらに詳しくは上記文献を参照して下さい.

発生年月日地震名Mw実測 最大平均高(m)予測最大平均高(m)
1923年09月01日関東7.93.94.5
1933年03月03日三陸8.48.07.9
1944年12月07日東南海8.15.05.6
1946年12月21日南海8.14.45.6
1952年03月04日十勝沖8.14.05.6
1964年06月16日新潟7.63.55.0
1968年04月01日日向灘7.41.92.5
1968年05月16日十勝沖8.24.56.3
1973年06月17日根室沖7.83.04.0
1983年05月26日日本海中部7.97.57.1
1993年07月12日北海道南西沖7.77.75.6
1994年10月04日北海道東方沖8.15.95.6