EIC地震学ノート No.143              Nov. 13, 03 
東大震研情報センター 

◆遠地実体波解析(暫定解)◆ -------------------------------------- 

11月12日紀伊半島の地震(Ms6.5) 

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● 概略・特徴: 11月12日17時26分(JST)に、紀伊半島沖の深さ390km
でMs6.5の地震が発生しました。JMAによる速報震源は次の通りです。 

    発生時刻           震央        深さ     M
 03/11/13 17:26  (JST)   33.17°N   137.06°E   397 km  6.1

●データ処理: IRIS-DMCから収集した広帯域地震計記録(P波上下動20)を用いて
解析しました。
●結果: 破壊開始点としてJMAの震源を仮定して解析を行いました。その結果
をに示します。主な震源パラメータは次のとおりです。

 走向、傾斜、すべり角 =  (165, 73, 65)
 地震モーメント  Mo  =  5.1 x10**18 Nm  (Mw = 6.4)
 深さ          H = 360 km

●解釈その他: 沈み込む太平洋プレート内の地震と考えられます.1984年1月1日
にも同じようなところで同じようなメカニズムの地震(Mj7.3)が起こりました.
今回の地震では異常震域と言われる現象が見られました.
                            (文責:山中)