東大震研情報センター

◆遠地実体波解析◆ ----------------------------------------------------

７月９日アゾレス島近海の地震（Ms 6.0）

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● 概略・特徴：　７月９日未明（現地時間）、アゾレス諸島近海でMs6.0の地震が
あり、８人の死者がでました（NEIC）。USGSの速報による震源諸元は次の通りです。

 　発生時刻　　　     震央　　　　  　　　深さ　   マグニチュード
 05:19:07.5 UT   38.73°N  28.60°W   10 km 　  6.0 (Ms)

● データ処理： IRIS-DMCのデータを地震研究所の準リアルタイムサービス (gopher)
 により収集しました。解析には14地点の広帯域地震計記録（P波上下動）を用いま
した。

●結果：解析結果を図１に示します。東西圧縮のほぼ純粋な横ずれ断層です。主な震
源パラメータは以下のとおりです。

　走向、傾斜、すべり角　=  (150, 88, 2) / (60, 88, 178)
　地震モーメント　　　　　Mo  =  2.4 x10**18 Nm  (Mw = 6.2)
  破壊継続時間　　　　　　T  = 5 s 
　深さ（Centroid)　　 　  H = 15 km

● 解釈その他：震源はアゾレス三重会合点の近くです。付近では正断層型の地震が
多いようですが、今回は横ずれ型でした。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（文責：菊地・山中）