東大震研情報センター
◆遠地実体波解析◆ ----------------------------------------------------
6月25日山口県北部の地震(Mj 6.1)
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● 概略・特徴: 6月25日18時50分、山口県北部を震源とするMj6.1の地震が ありました。最大震度は、震源地北東部の島根県益田市で震度5強。気象庁発表の震 源諸元は次のとおりです。 発生時刻 震央 深さ マグニチュード 18:50 JST 34.45°N 131.67°E 12 km 6.1 (Mj) ● データ処理: IRIS-DMCの準リアルタイムサービス (spyder) により4地点の広帯 域地震計記録(P波上下動)を集めました。 ●結果: 解析結果を図1に示します。メカニズムは東西圧縮のほぼ純粋な横ずれ断 層です。余震分布から、断層面は北東-南西方向に10km弱と推測されますので、右横 ずれ型となります。波形インバージョンの結果得られた震源パラメタは次の通りです。 走向、傾斜、すべり角 = (52, 88, 176) 地震モーメント Mo = 7.0 x10**17 Nm (Mw = 5.8) 破壊継続時間 T = 3.0 s 深さ H = 8 km 断層面積(L=2sx2.5x2=10km) S = 10x5 km**2 くいちがい D = Mo/μS = 0.5 m 応力降下 Δσ = 2.5Mo/S**1.5 = 5 MPa ● 解釈その他:近地の地震記録から推定される破壊継続時間は約3〜4秒、上の結 果と概ね調和的です。震度4の分布が北東南西方向に偏っているように見えます。こ れは破壊伝播の影響と思われます。 (文責:菊地・山中)