EIC地震学ノート No.140
EIC地震学ノート No.140 Sep. 27, 03
東大震研情報センター
◆遠地実体波解析(暫定解)◆ --------------------------------------
9月27日シベリア南西部の地震(Ms7.3)
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● 概略・特徴: 9月27日11時33分(UT)に、シベリア南西部でMs7.3
の地震が発生しました。USGSによる速報震源は次の通りです。
発生時刻 震央 深さ M
03/09/27 11:33 (UT) 49.98°N 87.90°E 18.4 km 7.3
●データ処理: IRIS-DMCから収集した広帯域地震計記録(P波上下動34とSH波8)を
用いて解析しました。
●結果: 破壊開始点としてUSGSの震源を仮定して解析を行いました。その結果
を図に示します。主な震源パラメータは次のとおりです。
走向、傾斜、すべり角 = (126, 80, 174) / (217, 84, 10)
地震モーメント Mo = 8.0 x10**19 Nm (Mw = 7.2)
破壊継続時間(主破壊) T = 20 s
深さ H = 10 km
断層面積 S = 40 km x 20 km
食い違い Dmax = 4.3 m
応力降下 Δσ = 8.8 MPa
●解釈その他: 浅い横ずれ断層。断層は南東−北西または北東−南西の走向を
持ちます。解析では南東−北西の走向を持つ節面の方が波形の一致が若干よく
なります。この付近では過去30年間にM7を超える地震はおきていません。
(文責:山中・菊地)