EIC地震学ノート No.182 Oct. 16, 2006 東大地震研究所 ◆遠地実体波解析(暫定解)◆ -------------------------------------- 10月15日ハワイ島西岸沖の地震(M6.6) ----------------------------------------------------------------
● 概略・特徴: 10月15日7時7分(現地時間),ハワイ島西岸沖で
M6.6の地震が発生しました.この地震による死傷者の情報はないということですが,
ハワイ島では地滑りにより高速道路が不通になったり,オアフ島ワイキキ地域では
大規模な停電が起きたりしたようです.
USGSによる速報震源は次の通りです.
発生時刻 震央 深さ M 06/10/15 17:07 (UT) 19.88°N 155.94°W 39km 6.6
●データ処理: IRIS-DMCから収集した広帯域地震計記録(P波上下動40,SH波7)
を用いて解析しました.
●結果: 結果を図に示します。
主な震源パラメータは次のとおりです.
走向、傾斜、すべり角 = (89,43,-131)/(319,59,-59) 地震モーメント Mo = 1.7 x10**19 Nm (Mw = 6.8) 破壊継続時間(主破壊) T = 10 s 深さ H = 35 km 最大すべり量 Dmax = 2.2m
●解釈その他:ハワイ島でこの規模の地震は比較的珍しいと思います.が,USGSの HPによると1868年にはM7.9の地震が,1951年にはM6.9の地震が起きて,ともに被害 があったということです.
★は震央,●はUSGSによる余震分布
(文責:山中)