東大地震研究所
◆メモ◆ ---------------------------
2006年2月17日フィリピン レイテ島での地滑り
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2006年2月17日11時頃(現地時間)フィリピン中部レイテ島の南レイテ州 セントバーナード町ギンサウゴン村で大規模な地滑りが起こりました.これに よって多くの民家や小学校が土砂に埋まり,村は壊滅状態になってしまいました.
下図は日本列島に展開されているF-netのこの時刻の変位記録をレイテ島からの距離 順に並べたものです.記録には20-50秒のフィルターをかけてあります.そうすると 矢印のところにきれいに一直線に並んだフェイズが見えます.これはこの地滑り によるレーリー波と思われます.2000-4000kmも離れた日本でも観測されるほど 今回の地滑りは大規模でした.この波形から逆算するとこの地滑りは現地時間の10時 37分頃に起こったものと思われます.
★はレイテ島, ▲は観測点
犠牲になられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げるとともに,今後の防災に 少しでも役立てるよう研究を進めていきたいと思います. (文責:山中)