EIC地震学ノート No.171              Oct 8, 05 
                               東大地震研究所 

◆遠地実体波解析(暫定解)◆ -------------------------------------- 

10月8日パキスタンの地震(M7.6) 

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● 概略・特徴: 10月8日3時50分(UT),パキスタン北部で M7.6の地震が発生しました.震源から95km離れた首都イスラマバード でもビルが倒壊して多くの死傷者が出ている模様です.道路,通信網が 寸断されていることから被害の全貌はわかりません.心配です.

USGSによる速報震源は次の通りです.

    発生時刻           震央         深さ   M
 05/10/08 03:50:38 (UT)  34.432°N   73.537°E   10 km  7.6

●データ処理: IRIS-DMCから収集した広帯域地震計記録(P波上下動36観測点, S波13観測点)を用いて解析しました.

●結果: 結果を図1に示します。 主な震源パラメータは次のとおりです.


 走向、傾斜、すべり角 =  (326, 29, 108)
 地震モーメント  Mo  =  3.5 x10**20 Nm  (Mw = 7.6)
  破壊継続時間(主破壊) T  = 30s
 深さ          H = 5 km
 食い違い       Dmax = 7.8 m

●解釈その他:

は今回の震央.赤いコンターは今回求められた すべり分布.間隔は1m.●はUSGSによって求められた余震分布.