Earthquake Research Institute
東京大学 地震研究所 地震予知情報センター

- 2010年2月27日 沖縄本島近海の地震(Mj=6.9)について -

[GRiD MT with W-phase] [J-array]

GRiD MT with W-phase モニタリングによる解析結果

GRiD MTは,モニタリング対象領域を10km間隔程度のメッシュに分割し, 分割されたメッシュを仮想震源としてその点でのMT解を常時(1秒ごとに)決定し, 得られたMT解から理論波形と観測波形のVariance Reduction(VR)をモニタリングすることによって, 地震の発生・位置・メカニズム(モーメントテンソル)解を完全自動で決定するシステムである. 地震活動の高い群発地震活動や余震活動の地震のメカニズム決定に威力を発揮するシステムである. W-phase は,P波とS波の間の長周期(典型的には200-1000s)の波のことである.この長周期波形は, Kanamori(1993)によって,1992年Nicaragua地震の際に発見された.

解析には,防災科学技術研究所 F-netによる地震波形を使用しました.

文献

J-arrayで観測された波形

新J-array地震波形データベースは,日本列島の高感度地震観測網を大アレーに見立て, 世界各地で発生している大地震の地震波をオンライン・リアルタイムで収集し,データベース化したものです. 現在,全国の大学と気象庁の約400近い観測点の3成分の地震計の波形データが地上高速ネットワークを通じて収集されています. 地震波形データは,全て20HzサンプリングのJ-anay標準波形データに変換して保存されています.

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